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万座 湯房物語



湯房物語(8)

才画家。

「 浅井力也 」 をご存知でしょうか。。。
ハワイ在住の23歳の青年です。

浅井力也 プロフィール
http://www.wlpm.or.jp/forest/canvas/rikiya.htm


湯房物語(8)_d0137653_19441495.jpgTVや雑誌などで目にされた方もいらっしゃると思います。
生まれつき障害者として生きてきた彼の神様のプレゼントは絵の才能と一瞬にして相手の心を虜にしてしまう笑顔なのでしょうか。。。久々の再会でしたが、益々ハンサムで素敵な青年になっていました。

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障害者の子供を持つ母親はどんなに大変な事でしょう。

彼のママ、浅井三和子さんも素晴らしい女性です。
美人で気さくで頑張り屋さんなのですが、私達がハワイに伺う度に手作りのパーティーを開いてくださり、大変美味しいお料理を作ってくださる素敵な方です。

湯房物語(8)_d0137653_19534766.jpg私の娘とRIKIが友達と言うことも有り、2月8日のRIKIの絵画展にも親子で伺いました。
前回のブログにも書きましたが、3月3日にTBSテレビで紹介されます。彼と彼の家族の愛を描いた映画も予定されているようです。
たのしみ!!!

浅井力也君の絵をご覧にないたい方は、万座温泉にいらして下さい。
日進館のどこかに飾られています。
えっ?どこかって???

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ヒントは。。。おなじみのレストランの入り口で~す。
チェックしにいらしてくださ~~~~い♪



---湯房物語の続き---

そろそろ、本格的に湯房についての具体的な話を始めなければならない。水害があろうと無かろうと、旅館業というのは施設産業であるから、大掛かりな新築は無いにしても、毎月いらしてくださる顧客さんや、送客してくださる旅行業者さんには、少しでも変化があることが望ましい。

湯房物語(8)_d0137653_2022370.jpg例えば、客室のリノベーションであるとか、壁紙の張替え、レストランの家具を入れ替えるなどが必要なのだ。勿論、意匠的な変化で目で見て直ぐにわかるものは、お金がかかってもお客様が褒めてくださったり喜んでくださるから張り合いになるが、大金をかけて浄化槽を整備したり、雪害で痛んだ屋根を直しても「いい屋根がかかったね~」とは言われるはずも無く、支払いだけが重くのしかかる。これが旅館の宿命であるのだ。

さりとて、次世代にバトンを渡す時に、このまま古い施設だけを引き継ぐのか。。。そんな事を考える毎日だった。


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# by manza_mama | 2008-02-13 20:03 | 湯房物語(6)~(10)

湯房物語(7)

話。

2月2日午前11時30分。
私は日本橋の三越劇場にいました。
演目は「浅草物語」・・・座長は手話のオーソリティー、女優の 花井紫さん です。
昨年は鬱病、今年は臍帯血がテーマになっており、涙あり笑いありの本当に心に残るしっかりした舞台でした。
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花井さんと私の出会いは、かれこれ10年くらい前になるでしょうか。。。
当時は、まだまだ聴覚に障害を持った方への理解が薄く、コミニケーションの手段もどうして良いのかわからない方が殆どで、聾唖者同士が手話で話しているところを見ると、奇異に思う方も多くいらしたと記憶しております。仕事柄私は、時折お見えくださる聾唖者のお客様の為に何か出来る事はないかとか、筆談以外のコミニケーションは無いのかと思っていたところ、花井さんに出会い、彼女の指先が手話表現する言葉の美しさに心を打たれ、そこから私のにわか勉強が始まりました。

湯房物語(7)_d0137653_2115666.jpg近くに手話サークルなど無かったので、ビデオや本を買って勉強したり、お客様としてお泊り下った聾唖者の方に教えて頂いたりしました。

☆最近使っている本
●わかりやすい手話辞典―日常会話でよく使う約2000語の日本手話を収録


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手話を覚え始めると「手話の出来るおもしろい女将がいるらしい。。。」ということで、沢山の聾唖者のお客様にご来館いただいております。(当館は伝言ボード・お知らせ君・文字チューナー完備)



湯房物語(7)_d0137653_20382672.jpg花井紫さんは、プロの女優さんですが、演技経験の無い聾唖者の皆さんもご一緒に「は~とふるはんど」という劇団を立ち上げ、手話芝居を7年間も続けて公演されていらっしゃいます。
人情劇あり、歌あり、ダンス有りの素晴らしい舞台です。今年は終わってしまいましたが、来年の2月も公演があります。皆様、絶対いらして下さいね!

花井紫&は~とふるはんど http://www.heartfull-hand.com/index.html


湯房物語(7)_d0137653_21333289.jpgさてさて、その三越劇場にハワイ在住の天才画家「浅井力也(RIKI)」君と彼のママと御一緒させて頂きました。
小児麻痺で生まれた彼はうまく言葉が話せません。日常的なママとの会話は、手話を使っているのです。
浅井力也君のお話は次回のブログでたっぷり書かせていただきますが、RIKIは3月3日夜23時30分~やっている「ニュース23」(司会:筑紫哲也)で特集されますので、よろしかったらご覧下さい。

万座はマイナス9度です。
皆様風邪などひかれませんよう、お気をつけ下さい。




---湯房物語の続き---

湯房物語(7)_d0137653_2164159.jpg暦は2002年。。。雪の多い年だった。

2月のある日、何日も続く吹雪に気がめいる毎日だった。
「太陽はどんな形だったっけ?」などと皮肉なジョークでも言いたくなるほど毎日毎日うす曇の重い空から降り続く雪。

それどころか夕方からは風が出てきて毎晩恐ろしいような吹雪が続いた。
2月19日の早朝、露天風呂の極楽湯の男女の仕切りが倒れたとの報告が入る。

手で押してもびくともしない頑丈な板が倒れる程の仕切りが倒れてしまう現実に、風雪の凄さを感じる。当然、湯治場の旧日進館の温泉は閉鎖せざるを得ない。

湯房を計画する中で、温泉を提供すると同時に、安全も提供するのだと言うことを肝に銘じた出来事だった。


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# by manza_mama | 2008-02-07 21:43 | 湯房物語(6)~(10)

湯房物語(6)

中お見舞い申し上げます。

2008年のスタートは何かと忙しく、イベントが続きました。
昨日、ビクターレコードの山田龍二・大輔さん親子がご来館くださり、「歌仲間新年会」を行ないました。

湯房物語(6)_d0137653_15425237.jpg山田龍二&大輔オフィシャルサイト
http://www.ryuji-daisuke.net/diarypro/diary.cgi


メンバーの中には、歌手の松島アキラさん、ものまねの後川清さんなどがいらしていて、華やかで楽しい会でした。


湯房物語(6)_d0137653_1528379.jpg


湯房物語(6)_d0137653_1543389.jpg
特に、後川清・・・前川清さんのそっくりさんですが、本当によく似ていらっしゃいます。

これから当館のフロアーショーにもご出演くださる約束を致しました。カルチャーカレンダーをチェックして、是非見に来てください!!!

間もなく2月・・・節分です。
「鬼は~外!」 「福は~内! 福は~内! 福は~内! 」
今年もいい事一杯ありますように。。。




---湯房物語の続き---

湯房物語(6)_d0137653_16405167.jpgこんなトップシーズンにお客様が一人も居ないなんて!不安を感じながらも、台風の後始末に追われる毎日。社員総出で温泉の復旧作業を行なったこともあり、9月15日に温泉が出始めた。スタッフは周辺の片付けや営業再会に大忙し。その間私達4人の経営者は、壊れた建物をどうするかを含め、今後の営業についての話し合いが連日続けられた。「湯房」の計画は。。。

普通の旅館なら、災害にあったのだから直ぐに新しい建物を建てて売り上げを挽回しようと思うのだろう。ところが私達の出した結論は当初の建築計画を縮小し、災害で使えなくなった寮の部分だけを建てようということだった。スタッフの惜しみない作業のお陰で5日間の休業ですんだものの、営業を再開しても万座温泉ホテルの周辺には生々しい傷跡が残っているし、川沿いの温泉は「ラジウム湯」と「鉄湯」が残っただけで、当館の生命線である「苦湯」の建物は一番の被害を受けていた。それでも源泉を守る事ができただけでも奇跡的といえるのかもしれない。その苦湯を「長寿の湯」に引湯することになった。

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災害直後の“苦湯”


私達はそれが精一杯の方策であったけれど、ご常連のお客様からは残念というお言葉を多くいただき、お客様の前に出るのが苦しい毎日であった。

災害時の緊張がいつまでも体に染み付いていて、とても新築に着手するような心持に慣れなかった事もあり、「湯房」の夢が遠くなった。


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# by manza_mama | 2008-01-28 15:20 | 湯房物語(6)~(10)

湯房物語(5)

美人です!!!!

1月19日大安。
いよいよ「万天の湯」がデビューしました。


本館からはエレベーターを3機乗り継いで頂きますが、高台にありますので景色は最高です!
平成20年1月1日より、万座温泉ホテルという名で親しまれていた名前を日の進む舘と書いて「日進舘」に変えての営業ですが、夕方湯房の窓や万天の湯から見える景色は、まさに日が東から西に進み行くのが見えます。そんな舘を大切に、次の世代に渡して行きたいと思っています。

そこで、ず~~~~っと大切に隠しておいた当館の 若女将 を紹介します。

12歳で軽井沢在住のアメリカ人の家庭にホームステイして、高校・大学はフィラデルフィアに留学し、陶芸を学んで帰国しました。
何度もアメリカで賞を頂き、帰国後も陶芸の仕事をしていたのですが、万座が忙しくなって来たことで、一念発起し働いてくれるようになった本当に心優しい女性です。

体は小柄ですが、何をやるにも一生懸命で・・・美人です!!!!
顔は日本的ですが、考え方はアメリカ人で・・・美人です!!!!

写真は直ぐに出すのがもったいないので、いずれ出しますからお楽しみにしていてください。
今は修行中ですから、現場に出てスタッフと共に汗を流しております。いくつかのヒントを書きましたので、見たい方は直接日進舘にお運びくださいませ。


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  若女将
  焼物作品の一部




  今回撮影した部屋、本館洋室213号室 お部屋の詳細はこちら
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---湯房物語の続き---

2001年9月13日午前10時。草津と志賀高原を結ぶ292号線だけが通行可能との知らせ。但し、陥没した道路を応急的に作っただけの細い道を歩いて頂き、草津から登ってきた観光バスが待機しているので、各旅館が責任を持ってお客様を安全に誘導するようにとの連絡が入る。閉じ込められていた全てのお客様全員にメインダイニングにお集まりいただき、今回の台風での一連のご報告と、不行き届きをお詫びし、お客様のお名前をお一人お一人確認しながら、当館のマイクロバスにご乗車頂いた。ご挨拶の最後は、涙で声にならなかった。横に並んだスタッフ、誘導するスタッフも泣いていた。お客様も泣いていた。

今朝は早朝から快晴・・・私も一緒に白根山の麓までお送りした。その時初めて車窓から、更に自然災害の恐ろしさを目の当たりにする。あちこちになぎ倒された木々、道路に散乱した古木、流木、石ころ。。。お日様だけがやわらかだった。
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待機のバスが見えたとき、一人のお客様が、「これで帰れるぞ~」と叫んでいた。

マイクロバスから大型バスまでは約50メートル。途中の5メートル程が狭くて、抉れた所に鉄板を敷いて仮設に修理された危険な場所があり、その前後にスタッフが手を貸す形で立ち、誘導が始まった。お客様と私達の間に、言葉に出来ないような連帯感を感じた瞬間でもあった。

全旅館のお客様も全員スムーズ乗り込まれ、バス5台が出発された。笑顔と涙のお見送りだった。



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# by manza_mama | 2008-01-21 15:57 | 湯房物語(1)~(5)

湯房物語(4)

めの一歩。

1月16日17日と二日間に渡り、日進舘の新館「湯房」のオープンパーティーを行ないました。

初日は嬬恋村村会議員でもある大野社長の関係もあり、国会議員、県会議員、村会議員の皆様にもご参列いただき、日進舘に名前が変ったこと、「湯房」が無事に竣工した事などが報告され、今回の建築にご尽力いただいた関係業者の皆様の表彰などを行なわせて頂きました。初回のブログでご紹介した設計士の「市川総合設計事務所」、建築施工の「守谷商会」、デザインとコーディネートーとを受け持っていただいた「日本のものこと研究所」。良いご縁を頂いてここまで来たのだと、胸が熱くなりました。

乾杯の後は当館らしいエンターテイメントの演出です。泉堅さんの歌と中国雑技団のメンバーによるローリングバランスと中国の伝統国技である「京劇 変面ショー」。。。初めて拝見しましたが、本当に驚きました。
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二日目は当館の常連のお客様と出入りの業者の皆様との和気藹々としたパーティー。
エンターテイメントは昨日と同じでしたが、最後に私も一言謝辞を述べさせて頂きました。

湯房物語(4)_d0137653_20453234.jpg挨拶が仕事の私です。泣くまいと心に決めておりましたが。。。感極まりました。

明治6年に万座温泉にある小さな湯小屋が日進舘と命名され、それから今日までずっと湯守りをしてきた私達。。。

最初の一歩があったから今日があります。湯房が建ちあがり、再び始めの一歩を踏み出しました。

皆様、これからもずっとずっと見守っていてくださいませ。



新館「湯房」のお風呂「万天の湯」は19日からご入浴いただけます。
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夕方お入りになると、サンセットが奇麗です。
このお風呂を作ってくださった守谷商会の皆様。。。本当にありがとうございました。

守谷商会と出会えた事も湯房の成功の一つでした。
建築業者さんの意地とプライド。。。そして無骨な態度や風貌??(キャッ失礼しました)に隠れたロマンと優しさ。。。素敵な皆さんと仕事が出来たことは良い思い出でした。

特に、優しそうだけど男気のあるk部長、顔は長いけど気は短いk課長、施主と会社に挟まれて御苦労されたパパッチことkさん、有り難う御座いました。。。あれっ!3K?????
寒冷地にお住まいの方には特に守谷商会をご紹介しま~す♪


株式会社守谷商会
http://www.moriya-s.co.jp/



---湯房物語の続き---

万座ハイウェイが通行止めになり、292号線も道路の陥没により通行止め!須坂に繋がる上信スカイラインも倒木と陥没で通行止め。雨は依然と降り続け、ついに万座温泉全体が陸の孤島と化してしまった。NHKで万座温泉への交通が遮断されましたとニュースが流れた。館内には225名のお客様がいらっしゃる。このまま何日も道路が復旧しなければ、温泉は止まってしまっているし、お食事も提供できない。。。日付は9月12日になっていた。湯房物語(4)_d0137653_20514356.jpg

お客様やスタッフに疲労の色が見え始め、私自身も眠れぬ日々を過ごしていた。普段当たり前のように与えられていた水や電気の有難さを感じたのも、良く覚えている。早く復旧しますように。。。祈りながら働いていた。



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# by manza_mama | 2008-01-18 18:28 | 湯房物語(1)~(5)


万座温泉・日進舘女将が、湯房建設のエピソードをつづります。

by manza_mama
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